はじめてのTFM館内へ。
2019年12月5日、TOKYOFM社の系列会社であるミュージックバードが放送するコミュニティFM向け番組「もっとつながるFM」にゲスト出演する機会をいただきました。
コミュニティFM向けという特性上、幅広い年代が聴取していることを前提に、できるだけわかりやすい話をすることをかなり心掛けました。実際のところ、リプレイしてみると語尾が早口だったりするいつもの仕様が出てしまっていて、自分の中では反省点いっぱいです。高校生の頃に戻ってもう一度「原稿読み会」とかしたいですね。
今回の番組では、MCの天谷さんからいくつかの質問をいただきました。もともと、ICTに限らず様々な方向にアンテナを張られている方ですので、事前の打ち合わせでは天谷さんから、ウィキペディアの前身にあたる「ヌーペディア」の単語が飛び出すなど、かなりのニッチな話題に突入してしまい、話はかなり盛り上がっておりました。いただいていた質問にはざっくばらんに一度お返しいたしました。そこから、こんな話ができるといいな、という話題をどんどん拾っていただき(私はそれを覚えておくことが難しいのだろうと自己分析しています)、本番前の休憩に突入しました。
19時前にTOKYOFMの本社ビルに入った私ですが、時間はあっという間に過ぎていき、20時の放送開始直前を迎えておりました。プロデューサーの石村さんから龍角散のど飴をいただき、本番がスタート。休憩前の調子で本番を迎えることができていないので、ぎっちりした緊張感もなく進行することができました。
「もっとつながるFM」でお伝えした内容をざっくりと。
ただ「ですます」ゴチャ混ぜなのはお許しください。
ウィキペディアとウィキペディアタウン
ウィキペディアはアメリカのウィキメディア財団という財団が行なっている「フリー百科事典プロジェクト」。
日本語版では、方針の一つに「検証可能性」という方針があり、記事に掲載する内容は、何の情報をもとにしているのかしっかり明記する。wikipedia:Wikipedia:V
百科事典というと、学問の権威がある、様々な方が編集委員を組んで執筆することが一般的だが、ウィキペディアでは、だれでも編集することが可能な仕組み、ボランティアで執筆するシステムがとられている。日本語版では12月5日現在で117万項目ができている。
日本におけるウィキペディアタウンは、まちのことを主に図書館などで資料調査し、自分の言葉でそれを要約しながらウィキペディア上に掲載していく編集イベントのこと。
もともとは、2012年イギリスの小さな町で町のあらゆる場所にウィキペディアへのリンクを埋め込んだQRコードを張り付けてアクセスできるようにしたことが始まり。wikipedia:モンマスペディア
ウィキペディアタウンの参加者はどんな人?
開催する時期や場所、テーマによって様々。
高校生や大学生と一緒、キーボードが使えないけど町に関する知識と郷土資料にはだれにも負けないという、お年寄りの方。老若男女問わず参加していただける。
地域で開催する場合には、地元の広報誌や地域紙にも掲載していただくことも多く、それをきっかけに参加される方もいる。いろいろなバックグラウンドの方が参加、知恵を集めるのが「ウィキペディアタウン」。
実際のイベントは?
参加者が編集対象となる場所を歩いたりバスで移動したりして現地探察をしてから編集するものもありますし、そうでないものもあり、形態も方法もさまざま。
まちを歩くとその場所の雰囲気・空気感を感じ取ったうえで編集に臨むことができる。
実際町を歩くと、建物や石碑・看板など、いろいろなものを撮影しながらみなさん歩かれています。
丸一日を使って、取材から執筆まで進んで、10時開始・17時終了というイベントが多く、最後になるにつれて徐々に時間が足りなくなってくるのが現実。
ウィキペディアンや司書・語り部の役割は?
その後図書館に集合して、ウィキペディアの編集方法や図書館資料のまとめ方などを私のような講師や図書館の方からレクチャーしてもらう。
完成した記事に対しての文体修正などの対応をしている。また、出典がわからない文章があることもあり、それを修正することもある。百科事典の文体も手紙とは違う書き方をするので、それはレクチャーを行っている。
調べたいと思ったキーワードを脳内に出すという行動に結びつけるための司書の役割はかなり大きい。かつ、腕の見せ所だと思っている。
語り部と呼ばれる方が街にはいらっしゃるが、その内容をそのままウィキペディアの記事に引用することは「検証可能性」を満たさないという考え方をしている。その話題は、行政が発行している市区町村史に網羅されていることも多く、さもなければ語り部さんの話を行政広報誌などが取り上げていことがほとんどなので、その出版物を出典に使うことができる。
台風の話題とウィキペディア
今年の台風15号は特に千葉方面に甚大な被害をもたらした。その際、気象庁記者会見でしきりに言われていたのが「狩野川台風」。60年前の台風でどんなものかを想像できた方は少ないかと。ウィキペディアには狩野川台風の記事が存在するが、普段ほとんどアクセスがないこの記事が、ある日のアクセス数が40万を超えた日がある。ただ、この記事もだれかが執筆しないことには存在しない記事のままになっていたかもしれない。wikipedia:狩野川台風
台風15号の被害で一般申し込みなしとなってしまったウィキペディアタウンで台風15号の状況を記載するという話題が持ち上がり、実際にアーカイブまでたどり着く。wikipedia:令和元年台風第15号
(地域の情報をアーカイブすることがいかに大切か、後世に残していくべきなのか。を考えながら、生放送に挑んでおりました)
後半はあらいさんの説明ですが
私の話もラジオで触れていただきましたが、ここでは割愛させていただきます^^;