ウィキペディア20歳の誕生日 #wp20jpn 一緒に祝いませんか?

qiita.com

いよいよ。ウィキペディアは20歳を迎えます。この度、東京でWikipedia 20 Japanと題した記念イベントを開催することとなった。今回のイベントは、Wikipedia DAYというウィキペディアの誕生日を祝う企画として立ち上げ、ウィキペディア・コミュニティの認知度を上げていこうという意図を込めている。このイベントを開催するにあたり、会場申請を行うのだが、初めにこちらから明示した内容は以下の通りであった。

本件は、インターネット百科事典「ウィキペディア」の開設から2021年1月で20年目を迎えるにあたり、日本国内におけるウィキペディアコミュニティの再認識とさらなる発展の糸口を見出すべく開催するものであります。なお、実行委員会は、本イベント開催のために組織された委員会であり、これまで単独の事業を実施しているわけではありません。

ja.wikipedia.org

公式プログラムは、上記URLに明記されているので確認していただきたいが、初めに明示した目的をどうやって達成するのか、新型コロナウイルス感染症の第3波が襲っているといわれている中で、コミュニティの存在意義はなんなのかを振り返りながら、誕生日を祝いたいと試行錯誤を繰り返している。

企画のきっかけ

企画立案は、昨年度に開催された「ウィキペディアタウン in 秋葉原」であった。その際に参加されていた執筆者や大学の先生との夕食会で、私から「来年にウィキペディアは20歳を迎える」という発言をしたことからであった。夕食会は実質的な企画会議に変貌し、ウィキペディアンについて知る機会、コミュニティについて知る機会、アウトリーチの一つとしてウィキペディアタウンを知る機会の3本立てで進めることが決定した。わずか90分の議論でこの柱まで決まったことは、今思えばかなり衝撃的であった。その時にご参加いただいていた皆様には心から御礼申し上げたい。

次なるコンテンツ立案

その次の打ち合わせでは、アカデミックなコミュニティとの接続という点が話題となり、その部分のコンテンツが追加となる。同時に実行委員会を組織することとなり、6月時点には個別にアポイントを行い、実行委員会が確立されていったところであった。これら、4本の柱からプログラムを落とし込んでいくうちに、これまでウィキペディア・コミュニティで開催されたイベントを参考にしながら、ほぼ最終形のプログラムが完成する。

オープニングセッションが決まる

最後に追加されたプログラムは、「ウィキペディアの外から見たウィキペディア」という観点であった。2020年11月に図書館総合展ONLINEで開催された「図書館(仮)リ・デザイン会議」のオンラインイベント後に開かれたミッドナイトトークで、以前まで京都府図にいらっしゃった福島さんからご指摘をいただき、ふと脳内で考えた。

Wikipediaの外から見たウィキペディアを共有する要素が少し足りなかったな...と思う。もう少し脳内検討しながらコネクションをあたろうかと思いますが、20年できたことはなんなのかを少しでもフィードバックできるようなものを作りたい。一番最初のセッションにしたらオープングセッションとかにできるか。とかとか。

その上で、自分が導き出した結論はこうなった*1

外部がウィキペディアをどう見ているのか、20年でその地位は大きくアップデートされた。その中で知識情報基盤としてのウィキペディアはどうとらえるべきなのか、どう変化したのか。20年できたことはなんなのか。海外に比べてウィキペディアの質の問題はあるが、真剣に質を高めてほしい。外部から見たウィキペディアの立ち位置を提示するセッションを追加したい。

最終的には、オープニングセッションという形になり、総務省の「地域情報化アドバイザー」を務められている 東修作さんにお願いすることになった。打ち合わせを重ねていくと、東日本大震災がある意味でターニングポイントになったという話を伺えたりと、かなり濃いお話がお願いできそうだ。自分でもワクワクしてきている。

最後に

再三になるが、今回のイベントはウィキペディアの誕生日を祝うととともに、コミュニティを振り返りながら、未来の話も含めている。これまでウィキペディアのコミュニティがどう変化してきたのか、知ることが出来る貴重な機会にできると自負している。

個人的にはかなり軽い気持ちで参加していただきたいと願っているところだ。

*1:実行委員会内部議論における自身の発言より