スウェーデン大使館の主催事業として最後のWikiGap

2020年9月26日土曜日。東京は直前のシルバーウィーク後、初めての週末となったが、静かな朝の時間が流れている。渋谷駅に降り立った私は、濡れた地面と再開発が続いている東口・宮益口や建物を眺めながら、8時46分発新橋駅行のバス、都01系統に乗り込んだ。

土曜の朝時間ということもあるのか、乗客は私を含めて5人。バスは首都高渋谷線に合わせた六本木通りˇを走る。この時間にスーツケースと大きな一眼レフカメラを2台抱えたカメラマンはバスの車内で異様な空気感を醸し出していたせいか、小さなこどもの視線を感じた。もちろん笑顔で返すのが私の通常運転。そんなことをしていると、9時ちょうど、六本木一丁目駅バス停に到着する。

バス停は首都高速渋谷線と都心環状線が交わる、谷町JCTの真下。都心に来たことを強く感じる風景である。ここ最近六本木や表参道などは歩いていなかったこともあり、東京の冷たい風を感じた気がする。

歩道橋から泉ガーデンに歩いたところにあるスターバックスコーヒーで、朝食のワッフルを購入。そのままエスカレーターで登っていく。スウェーデン大使館までエスカレーターでアクセスできるのはすごく楽である。

到着すると、そこには逃亡者さんがスタンバイされていた。続々とウィキペディアンも到着して打ち合わせを行う。今日のスケジュール、終盤に審査を行うことなどを確認した。開始前のタイムキーピングをしながら、私は撮影用カメラを準備する。イベントは少し遅れてスタートした。会場には20人ほどの参加者が集まっていた。

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Canon EOS R5 + EF 24-105mm F4 IS II USM f/2 1/40s ISO125

今回のプログラムは、海獺氏・さえぼー氏のレクチャーのあと、実際の編集作業が展開される。両氏の話はかなりの回数を聞いている自信があるが、何度聞いても新鮮さを感じる。自分には真似できないことで毎回羨ましくみている。

レクチャーを終えると、実際の執筆作業が始まる。大使館は図書館ではないので資料が準備されているわけではない。そのため今回のWikiGapは参加者がそれぞれの資料を持ち寄って参加する。どの参加者かは記憶が飛んでいるがかなりの枚数の資料をコピーして大使館まで持ってきた方もいて、強烈な印象であった。また、同時進行でNDL関西館でも執筆が進んでいるとの情報もあった。

シェフ特製のライトミールが用意され、今回は野菜しか使っていないメニューとの紹介を受ける。たまねぎが甘い。ポテトチップも配られ、キーボードではなくて食が進んでしまった。

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Canon EOS R5 + EF 24-105mm F4 IS II USM f/8 1/60s ISO8000

プログラム中に出来上がった記事は、こやすさんのところに情報が集まってくる。これをGoogle スプレッドシートにまとめていく作業がコツコツ展開されていく。当日のオンサイト(スウェーデン大使館)で24本、オンラインで66本の計90本作成された。同時に、大使館によるコンペティションも開催される。最後には、zoom中継で発表され、会場とオンラインで拍手が送られた。

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Canon EOS R5 + EF 24-105mm F4 IS II USM f/4 1/80s ISO4000

  • グランプリ 「ロース・オニール」Deer Hunterさん
  • 優秀賞 「田中ふさ子」Sugpeeさん
  • 優秀賞 「松岡朝」こちずふぁんさん
  • たくさん書いてくれてありがとう賞 「高橋瑞子」逃亡者さん
  • 新人賞 「マミー・フィップス・クラーク」Yukis888さん

wikigap.jp

今回のイベントは、スウェーデン大使館主催事業としては最後のWikiGapとなった。なお、これまで使ったグッズなどは、貸出可能とのことだ。

Go to トラベルのネット申請を済ませる

世の中を様々な意味で騒がせている「Go to トラベル」。7月の4連休+1日休みで訪れた「苗場」「松本」「上諏訪」の温泉宿泊料の還付手続きを済ませた。今回の政策はどのような支払いスキームになるか公表当時は未定だったこともあり、支払については現地で行うことにした。ウェブの申請フォームは、項目数が多いので、すこしためらってしまったが、よく読むと同時に3宿泊までを申請できるような形式になっていた。3回同じ内容を入力するよりは楽なのは言うまでもない。実際のところ、正確にいつ振り込まれるのかなどはわからないが、当分先になるだろうと思っている。

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ネット還付申請のフォーム

今回の宿泊料金からいくら割引(還付)されるのかを試算した。この3泊での宿泊費合計は29,200円となる。その35%が割引となるので、10,220円が戻ってくる計算になり、実質的な宿泊費は18,920円となる*1。3泊の平均1泊分以上が還付されることになるのは、個人的にはかなりうれしい。

適切な感染予防策を行ったうえで、できればもう少しだけGo to トラベル、してみたい。自分にできることは何か、改めて考える。

*1:合計からの還付計算や単一からの計算など、多少の計算誤差はあり得る

清津峡は水の上で写真を撮る。

越後湯沢温泉に2泊して、新潟県内を動いた今回の旅。コンダクターを務めてくださったのは、新潟のめぐろさん、同行してくれたのはウィキペディアのエディッタソンで知り合った、みやざわくん。Tシャツの表はCanon EOS R、裏面は液晶表示と「おれに一眼を与えろ」と言わんばかりのアピールを頂戴した。

新潟県十日町市にある「清津峡」、自然が作り出した絶景である。朝10時前に越後湯沢から車を走らせること40分。国道354号を走ると、山の中で分かれ道が現れる。そこからさらに、トンネルをいくつか抜けると「清津峡トンネル」にたどり着くことが出来る。国の天然記念物や日本三大渓谷にも大渓谷にも指定されていることもあってか、適度に暑い日だったが、午前中をめがけて来場される方は多く、駐車場には続々と車が流れ込む。 ja.wikipedia.org

清津峡トンネルは、十日町市を中心に2000年から開催される芸術祭「越後妻有アートトリエンナーレ(えちご・つまり)」における作品の一つとして2018年にリニューアルされた。一度行われた芸術祭が継続しながら、新しい作品を生み出し続けているのには、尊敬の念も覚える。町の中には黄色の逆三角形で表現されたロゴマークがいくつも表示され、作品やスポットへの案内を示している。正直道に迷うことは少なったと思う。

www.echigo-tsumari.jp

トンネルは駐車場から歩いていくと急に現れた、というのが正直な印象だ。まっすぐな道の途中からトンネルではなく、トンネル入り口でキリっと曲がっている。中の蛍光灯は、区間ごとに色が変化していく。それはまるで、白に迷い込んだような錯覚さえ与えてくれる。

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Canon EOS R + EF 24-105mm F4 IS USM f/5.6 1/125s ISO100

全長700メートルを超える長いトンネルの最後には、急に広い空間が現れる。ステンレスの板と沢から湧き出た水が作り出す「鏡の空間」が来たものを驚かす。沢の水はとても冷たく、それと外景を映し出す天井の板にはみどりが映る。感情を映す鏡とも言ってよいだろう。トンネルの中は適度なソーシャルディスタンスがとられていたが、この空間だけはあまりの人の多さに驚きを隠せなかった。

とはいえ、短く見積もってもこの涼しい空間に30分は滞在したが、老若男女問わず「水の鏡の上」で写真を撮る姿を見ていると、トリエンナーレが意図するところを達成できているようにも思えた。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kiyotsu_Gorge_2020-08-09_(1)_sa.jpg
Canon EOS R5 + EF 24-105mm F4 IS USM f/5.6 1/500s ISO100

そろそろ..。と思い、トンネルの外に出ると、もう世界が違う。トンネル内は一定の気温に抑えられていたこともあり、かなり快適であった。まるで山の上と下界の差をこの短時間で感じたようなものだ。それを少しでも紛らわせるために、水分補給を目的に外に泊まっていたキッチンカーに立ち寄った。十日町周辺で営業しているカレー屋さんとのこと。辛い物がかなり苦手な私にとっては、たぶんカレーを食することはできないだろうと思いつつ、シソジュースをオーダーする。

www.instagram.com

甘さがかなり抑えられたジュースは、まるで薬のようにのどを流れていく。ガツンとせめてくる中にもシソの香りがのどから広がっていくのがわかる。ここまでのシソジュースは飲んだ記憶がない。ジュースと一緒に渡された紙ストローがその形を維持できなくなるまで私は飲み干すことができなかった。

松川村バッグが夏休み中の私の御伴

第二の故郷、信州。7月の連休後半、穂高駅前まで人を送迎するミッションが発生したが、人を下ろした後は多少時間の余裕が出来た。ふと地図を開くと松川が近いと出てくる。車で20分なら全く問題なく往復できる。そう判断した私は、ウィキペディアタウンの興奮を思い出してしまった。

araisyohei.hatenadiary.org

今回は一人旅ということもあり、松川村図書館を突撃訪問して、オリジナルグッズを購入。このバック、とても大きくて一眼カメラ2台、パソコンがしっかりと収められます。ウィキペディアタウンの散策にはとても使いやすい。これ500円である。デザインが好みに合致したというのももちろんあるのだが、正直、某大型倉庫型量販店のクーラーバックの機能性と大差ないと思ってしまうのは気のせいだろうか。もちろん、それぞれ目的が違うので一概に比較することはできないのだが、★3つと高らかに叫びたいところである。図書館グッズ機能性コンテストとか展開したら、それで使うものをそろえてみたい。

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Canon EOS R+EF 24-105mm IS USM

容量の話になるが、普段はビジネスバックにカメラを入れているので必然的に重量が大きくなってしまうのだが、これからカバン一つで取材にも写真ロケにも行けてしまう。このお盆休みはこのバックと共に過ごしていました。泊まりでもこれ一つでいける気がしてきた。

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Canon EOS R+EF 24-105mm IS USM

館内には、読書スタンプラリーの症状も飾られていた。見ればおなじみの館長姓で症状のサンプルが作られていた。この村の子どもたちはこうやって大きくなっていくんだろうな。と読書嫌いの私はふと思ったのであった。

夏休み、はじめての苗場プリンスホテル。

7月23日。東京オリンピック2020が予定通り開催されていたら、五輪フィーバーで日本中が盛り上がっていたのだろう。五輪の文字はうそのように日本中はコロナ禍の4連休を迎えている。そんな中、各地で休業していた宿泊施設やレジャー施設が一斉に動き出した。新潟県湯沢の苗場プリンスホテルもその一つ。

www.princehotels.co.jp

元々は、4連休なのにもかかわらず苗場プリンスホテルのペア宿泊素泊まりの価格が東京のビジネスホテル並み料金設定になり、当日に予約して出発したことから始まる。苗場プリンスホテルは前述した通りその日から営業開始になったこともあり、この料金設定になったのだろう。今回予約したのは、「三密フリー」大自然を満喫♪レジャーチケット付きプラン(朝食付き)、ツインルームのプラン。1名だと1万5千円、2名だと2万1千円。これには、1人あたり1,000円の苗場で楽しめる「レジャーチケット」が付いてくる。カヌー、バギーなど種目も多く、家族連れでも年齢層が幅広くても楽しめるプランニングが施されている。

夕刻、一度ホテルにチェックインしたが、宿泊客が多量ということもなく、ソーシャルディスタンスを守った上でチェックイン手続きができた。客室もすべて消毒されているとのことで、消毒済みの客室にはステッカーが貼られている。ウェブ検索をしてみるとどうやらプリンスホテル全社での取り組みとのことで、妙に納得してしまった。

#苗場プリンスホテル 、人生初。ゆっくり一泊。二人ならビジネスホテル並みの価格プランあります(笑

夕食は、新潟方面に足を延ばし「すし道楽」へ。かに道楽ではない。ユニークなメニューも散りばめられている回転すし店だが、掘りごたつ式のテーブルには店員さんが直接すしを配達してくださる。それに便乗して新潟県産牛などをポンポン注文してしまったのは事実。自分の心を癒す術を見出し、道楽してしまった。

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Canon EOS R+EF 24-105mm 1/60s f/4.0 ISO2500

翌日は苗場スキー場の斜面を利用したアトラクションを午前中いっぱい、しっかり楽しみました。玄関ではお迎えの儀式(エアーで動いているだけですが)が展開されていましたが、お客さんは総勢60人ほど。それ以外にキャンプ場に来ている方も多くいらっしゃいました。

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Canon EOS R + EF24-105mm F2 IS USM f/22 1/25s

スキー場の中ではバギーに乗ることができます。大人3人でスキー場の傾斜を縦横無尽に走りつくしてもらいました。かなり楽しい(笑)。かなり揺れるのでピンがあっていないのはお許しください。

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Canon EOS R + EF 24-105mm F4 IS USM f/4.5 1/400s ISO100

初夏のひと時、苗場で家族ゆったりというのはいかがでしょうか。

長かったはずの5連休はあっという間だった

東京オリンピック2020が開催されれば開会式だったはずの4連休。本職における新型コロナウイルス対策の担当として走り続けたこの半年。苦しい時も、つぎ目指せるものを探しながら走り続けた。そのご褒美もあってか、私にはもう1日の休暇を与えていただいた。今回の旅で行先が決まっていたのは、野麦峠・松本・上諏訪だけだった。大型連休ということもあり、いろいろな方に会いたい念を送らせていただいたところ、行先は松川村・伊那市・塩山・甲府が増えた。

美味しいものも、ゆったりできる場所も、多くの方にご紹介いただきました。ウィキペディアタウンの関係者に限らず、現地在住本職社内の方、一緒に課外活動をしながらFM局で話されている方など。本当にありがとうございます。

松本でレンタカーの衝動借りをして、号泣しながら伊那へ車を走らせたこと。こんなことが出来る機会なんてなく、久しぶりに心がすっきりした気になっています。まだ泣きたいのは収まってないのです。伊那でモロたんにハグしてもらおうかと心の中で思っているくらいに。本当は日本酒を爆飲酒したい気持ちでしたが、私の口に合うものかどうかはわからず、チャレンジできず。

本当に人とのつながりに恵んで頂いてることに感謝。伊那路に行くときは、心の節目で何かが起きているとき。そして、口下手な私でもとことん付き合ってくれるみなさまと自然に助けていただいている。同時に、半年から一年のペースで伊那路に行っていることもある。

ここまで来たら、もう断言していいだろう、伊那路は第二の故郷だと。

経済再生担当省が発表した「在宅7割」の対応で始まろうとしている、今週のお仕事。泣きたい気持ちが収まったわけではないが、応援歌をいただいたつもりでまた頑張りたい。

新宿東口にはオブジェができていた。

珍しく打ち合わせもなかった連休前の日曜日。そんな日は献血に行くというのがコロナ禍におけるルーティーンになっている。土曜日に思い立ちウェブ予約画面を開く。久しぶりに献血サイトを見ると、400ミリリットル献血が不足しているとの広報記事。そのまま新宿の献血ルームを予約した。成分献血は前日の時点ですべての予約が埋まっていたが、私は400ミリリットル献血の気持ちで画面を見ているので、そんなことは一切気にせず予約完了。この献血が45回目の献血となる。

日曜日、新宿駅東口を散歩しているとやたらとテレビカメラが張り付いている。JR東西通路が自由連絡通路になったことの取材かと思っていたが、そうではなく東口ロータリーに出現したオブジェとその広場に関する取材であった。確かに前回新宿駅を歩いた時にはこのオブジェは存在していなかった。すかさずEOS Rで写真に収める。

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新宿駅東口に登場したオブジェ。Canon EOS R + EF 24-105mm IS USM f/4

株式会社ルミネは、東日本旅客鉄道株式会社と共同で新宿東口駅前の美化整備のため、パブリック・アートを中心とした新宿東口駅前広場を2020年7月19日にオープンする。 今回の新宿東口駅前広場の美化整備は、ルミネ初の取り組み。たんなる美化ではなく、「ストーリーを語れる場所を作ることで街の発展に貢献したい」という考えから、その中心にニューヨークで活躍する現代美術家・松山智一を起用し、広場全体がアート作品となるよう計画された。 bijutsutecho.com

よくよく考えればわかることだが、そもそもあのロータリーはルミネの私有地だ。地下に降りればLUMINE ESTの地下アパレルショップ群が並んでいる。たしかにあのエリアだけ道路仕様も違った。いつのまにかロータリーから新宿通りにつながるアクセス方法も変わっていて、新宿は変わっていくことをこの目で見たところである。

新宿駅を後にした私は、北村写真機店へ。語弊を生む可能性があることを承知だが、もともとはカップルの休憩所「TSUTAYA BOOK STORE」があったところが丸っとキタムラにわたった形だ。ライカやニコン・フィルムカメラなど、まるで新宿西口のマップカメラに対抗するように所狭しとギャラリーされている。人が多くて写真は撮れなかったが、RF 24-105mmのリースとか試してみたい。リースもしくはサブスクを契約して、遊んでみたい。

別のフロアに足を運んでみたところ、蜷川実花さんのギャラリー展示が行われていた。色鮮やかな表現が訪れた人を包み込む。異空間に誘い込まれたようなそんな感覚に引き込んでくれる。私もベンチに座ってじっくり写真を眺めてしまった。館内の写真撮影も可能とのことだったので、この雰囲気をカメラで納めた。ぜひ、見入っていただきたい。

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北村写真機店で開催されている蜷川実花展 Canon EOS R + EF 24-105mm IS USM f/22

休日の自己満足度をいかに上げるかに人生をかけている。